ヤッホー!!日本の暦・二十四節気(にじゅうしせっき)とともに、恵那山麓からお届けしています。春夏秋冬をさらに6つにわけ、24の季節を感じることは多忙な時代のスロウでヒトヤスミな時間。 そしてほとんどの人が農民だった時代のコミュニティは結といわれ、人々はお互いに労力を交換して助け合ってきた背景があります。恵那山を崇拝の対象としていた旧恵那郡を『ゑな』とし、ヒト・モノ・コトと繋がりながら令和の結って何だろう?と考えます。
大暑 たいしょ
大きく暑いと書いて『大暑』です。二十四節気の中でも一番暑い時期の到来です。梅雨明けの発表もあり、夏祭りもひかえており、いよいよ夏本番を感じます。ノウゼンカズラが勢いよく蔦を伸ばし、異国情緒感じるだいだいの花を咲かせています。太陽が真上から照らすので目も開けられないほどの日差しが照り付け、アスファルトから反射し、草もこれでもかというほど伸びて飲みこまれてしまいそうです。道路や田んぼの畔を草刈りに勤しむ人々。草刈り機のエンジン音は恵那山麓では鳴りやみませんね。ブーンブーンと草刈り機の音を聞きながら、じりじりと暑さは増し、夏の音の記憶をたどります。風鈴の音、花火、水の音。涼を誘う音です。風鈴の音で涼を誘うのは日本文化ならではです。
ヒグラシは朝夕に鳴く蝉の仲間で、夏の音ですが、夜になると急に静かになります。蛙も暑すぎて体力を温存するのか、たまたまだったのか。夜が静かなのも真夏の特徴なのでしょうか。みなさんの熱帯夜はどう過ごしますか。
8月5日は発酵の日
私は土を耕しはじめて三年ですが体力がまるで追いつかないのです。毎年この時期になると近所の先輩方のように畑で長い時間作業するとばててしまいます。体力がないと終わらない仕事なだけに、毎年この時期に何を食べるかを考えるようになりました。そしてたどり着いたのは発酵食品でした。
今年は全国発酵食品サミットが恵那で開催されるということで、恵那山麓では発酵食品ムーブメントがじわじわと広がっています。むかしから夏を超すのが一番体力を奪ったといわれています。江戸時代には、夏の風物詩の甘酒売りがいたそうで、夏バテに効果的な飲み物ということが良く分かります。消化力・吸収力・排出力の落ちた夏の体を回復してくれる発酵食品をいまいちど見直してみませんか。
恵那市には酒蔵、味噌蔵、四軒の麹屋があり、郷土料理も発酵食が多くあります。そしてそれを惜しげもなく教えて下さる方がたくさんいるのです。科学的な裏付けが取れない時代からこの土地に伝えられてきた本当の発酵食を食べられるチャンスとなる十一月二十五日、二十六日はぜひ恵那文化センターへ。発酵づけの二日間となります。発酵がかもしだす、奥深く美味しい世界への誘いです。
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