二十四節氣『小寒』

ゑなの結
ヤッホー!!編集者の水野琴美です。明けましておめでとうございます。冬至、立春や旧暦などでも始まりが多い日本の暦ですが、それでも元旦は特別ですね。Kimono文化(呉服販売、着付け師)で感じた日本の「かっこいい」が故郷にはいっぱいあるので一人編集室を立ち上げました。恵那山を崇拝の対象としていた旧恵那郡を『ゑな』と表現し、二十四節気とともにモノ・コト・ヒトと繋がり、令和の時代の結を綴ります。

恵那・中津川の小寒

新しい年を迎え、恵那や中津川の玄関には立派な門松や注連縄が飾られています。松、竹、梅を買わずに門松が立ち、南天もお庭から調達することもできます。私は古い杵と臼で餅つきをし、鏡餅を作りました。豊かだなと思います。二十四節気の小寒の間には、人日の節句で七草粥を食べる日、えびす様の行事、鏡開きなどもあるのでゆるりと取り入れてみたいと思っています。

十干十二支(じっかんじゅうにし)を知っていますか?2023年は癸卯(みずのとう)の年なのだそう。

「癸」は雨や露、霧など、静かで温かい大地を潤す恵みの水を意味しています。十干の最後にあたる癸は、生命の終わりを意味するとともに、次の新たな生命が成長し始めている状態です。

「卯」は穏やかなうさぎの様子から安全、温和の意味があります。また、うさぎのように跳ね上がるという意味があり、卯年は何かを開始するのに縁起がよく、希望があふれ、好転するよい年になるといわれています。

二十四節気は農業暦との親和性も高いので雨、露や霧など水を意味する漢字が多く使われます。「大地を潤す恵みの水」は心地の良さを感じます。農業人も、山の仕事に勤しむ人々も嬉しい響きです。今年も私は農業に挑戦し、藍を育てます。藍は大変水を好む植物なので私にとっても嬉しい年になりそうです。

睦月

今年はお正月に親族と過ごす人々も多かったのではないでしょうか。睦月という語源は、お正月に家族や親族が集まる月という説が、有力とされています。私も親戚に挨拶をした際、五平餅をふるまってもらいました。祖母が大切にしていた五平餅のレシピで作ってくれました。ピーナッツはすりこ木でつぶし、粒感を残すのがポイントなのだそう。そこへ胡麻、醤油、砂糖を加えます。この辺りでは親戚が集まる時には五平餅を作り、おもてなしをします。それを今も続けてくれる環境に有難く感じます。この地で収穫されたお米やピーナッツも、格段においしい。土地のモノを利用した手作りの竹の串も持ちやすいし、慣れた感じがします。また炭をおこし皆で囲い、ゆっくり焼く様も「そうそうこれこれ。」と思い出しました。

価値観は多様になり、淘汰される文化もあるかもしれない。ただこうした節目で郷土の文化を感じ、暦に寄り添うことで、地域の強みを知ることが出来ます。何年かぶりに、豊かな新年を迎えることができました。これからの睦月も楽しみでなりません。

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