芒種 boushu
芒種の芒(のぎ)はイネ科の植物に特有の、棘(とげ)のような突起のことで、穀物の種をまく時期という意味。穀物といえば米や麦ですが、この時期の麦は収穫期です。この収穫の時期を指して「麦秋」と呼びます。「麦秋」は初夏の季語としても知られ、俳句や和歌などで日本人の感性や自然への敬愛を表現する言葉として受け継がれています。
そして西から梅雨に入る頃へとむかいます。梅雨は、梅の実が熟す頃の雨という意味。恵那山麓での暮らしは、山で山椒の葉や実を収穫し、畑からはらっきょうを引っこ抜いて漬ける時季。これからは梅仕事が待っています。
今日も雨がしとしと降っていて、新緑が光ってまぶしく感じます。初夏の訪れと共に、自然は新たな息吹を見せ始めています。
ぶんぶんぶん
今年も咲いてくれた芍薬や菖蒲がそれぞれの美しさ。初夏の柔らかな日差しの中で、花々が咲き乱れ、ミツバチたちが花から花へと舞う様子がみられます。恵那山麓では養蜂家も多く、地域で採れたはちみつは親しまれています。この時期のミツバチは活発になると聞き、恵那市で養蜂事業を営む『NPO法人さとはち』を訪ねました。
恵那山麓の初夏に採れるはちみつの一つに、小さな白い花を咲かせるソヨゴという木の花があります。蜜も多いことからミツバチも集中して花を訪れるのだとか。小さく咲くソヨゴの花から、たくさんの蜜が採れるのは不思議です。ソヨゴの花から採れるはちみつは、深緑を思わせる濃厚な「コク」と「すっきりとした爽やかさ」が人気なんだそう。はちみつを花の種類で分ける繊細さはとても豊かな感覚。深い自然と季節の移ろいがあってこその醍醐味です。
そして花みつの水分は約80%で、はちみつになると約20%まで下がります。羽の羽ばたきで水分を下げるなど、ミツバチたちの巧妙な加工を経て、栄養価や味わい、そして薬効が高められているそうです。
花は子孫を増やすために咲きます。昆虫たちは花から甘い蜜をもらい、かわりに花粉を運び、命をつないでくれています。
ゑなの結
私たちは恵那山のふもとでフリーペーパーを発行している任意団体です。本当の意味で“誰一人取り残されない”のは季節の移り変わりではないでしょうか。また美しい自然から、地域の強みや魅力を教えられているのは、私たちだとも感じています。 心を豊かにするこの地域のひとときを二十四節氣とともに発信。そしてこの地のスタートアップから、インタビューや寄稿を通したコンテンツは、恵那山の頂きより「ヤッホー!」と叫ぶように、多くの人々に届いたらいいなと思っています。
We are a voluntary organization that publishes free papers at the foot of Mt. Ena. Isn’t it the change of seasons that truly means that no one is left behind? I also feel that we are the ones who are taught the strengths and charms of the region by the beautiful nature. We will transmit a moment of this region that enriches the mind with 24 seasons. And I hope that the content through interviews and contributions from startups in this area will reach as many people as possible like shouting “Yo-ho!” from the top of Mt. Ena.
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