2024『霜降』|稲刈り収穫の感謝と獅子舞の伝承

二十四節氣

霜降 soukou

今年は咲くのが遅かった彼岸花が終わり、秋が深まり朝晩の冷え込みが本格的になってきました。この晩生おくてといわれる品種の稲刈りを手狩り体験させてもらい、はざかけのことも学びます。日中のからっと晴れた日に香ばしい藁の香りと、子ども達との作業が豊かな自然時間に感じました。

獅子舞

そして神無月は恵那山麓のそこかしこで秋季大祭が開催されています。秋のお祭りは、その土地をお守りする氏神さまに収穫の感謝と翌年の豊作の祈願をします。その土地で生活や仕事をする人々のことを氏子といい、この日も生まれたばかりの赤ちゃんが土地の氏子うじことなる儀式がありました。恵那山麓の中のお祭りは、花馬や杵ふりなどのいろんな秋のお祭りがあり、これからも興味深く追っていきたいと思っています。

今年は恵那市三郷町の佐々良木深瀬地区へと向かいました。地元の有志の団体「十日会」の皆さんが獅子舞、太鼓、笛、唄を披露し奉納します。日本人にとって獅子は空想上の聖獣で、邪気を払い疫病を伏せる信仰の対象といわれています。獅子の顔も個性があってとても興味深い。舞が終わると本当に邪気が払われたように感じるのが不思議です。

そして太鼓は、神様そのものを表しているとか、カミナリの音を再現しているなどのいわれがあります。カミナリのことを稲妻と書くことからも、お米の豊作祈願には大切にされてきたというのが分かります。日本の楽器は木、竹、皮などの有機物でつくられており、楽器そのものにも美しさが際立っています。その素材が持つ命を音として響かせ、この地に暮らす人々の想いをのせているようでした。

十日会の皆さんは二ヵ月前から練習し、本番に臨んだそうです。獅子舞の継承も同時に行われ、子ども達への指導もされてきました。昭和、平成、そして令和からこの先も形を変えながら子々孫々と受け継がれていくのでしょう。

清秋のこの日は冷たい風が気持ちよく感じます。これからは霜が降り、冬支度を始める時期へ移っていきます。

私たちは恵那山のふもとでフリーペーパーを発行している任意団体です。本当の意味で“誰一人取り残されない”のは季節の移り変わりではないでしょうか。また美しい自然から、地域の強みや魅力を教えられているのは、私たちだとも感じています。 心を豊かにするこの地域のひとときを二十四節氣とともに発信。そしてこの地のスタートアップから、インタビューや寄稿を通したコンテンツは、恵那山の頂きより「ヤッホー!」と叫ぶように、多くの人々に届いたらいいなと思っています。

We are a voluntary organization that publishes free papers at the foot of Mt. Ena. Isn’t it the change of seasons that truly means that no one is left behind? I also feel that we are the ones who are taught the strengths and charms of the region by the beautiful nature. We will transmit a moment of this region that enriches the mind with 24 seasons. And I hope that the content through interviews and contributions from startups in this area will reach as many people as possible like shouting “Yo-ho!” from the top of Mt. Ena.

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