寒露
朝夕の空気がふっと冷たくなり、草木に宿る朝露に、ひんやりとした秋の深まりを感じる「寒露」を迎えました。畑に目を向ければ、夏の間、私たちを力づけてくれた夏野菜たちはすっかりくたびれ、お役目を終えるころ。お盆過ぎに蒔いた秋野菜たちは、冷たい空気を吸い込みながら、生命力たっぷりにすくすくと育っています。
秋祭り
秋の気配が色濃くなる中、岩村の城下町で開催された秋祭り「神輿渡御行列(みこしとぎょぎょうれつ)」へ足を運びました。このお祭りは、岩村城を創築した源頼朝の重臣・加藤景廉(かとう かげかど)を武士の神とし、その子であり遠山氏の祖となった景朝を町民の神として祀るもの。二日間にわたり、多くの人で賑わいを見せていました。
目の前をゆっくりと進む雅やかな行列を眺めているとふと、目に入るのが「丸に二引き」の家紋です。景朝を祖とする遠山氏は、のちに岩村遠山氏、明知遠山氏、苗木遠山氏に分かれ、「三遠山(遠山三頭)」と呼ばれました。恵那の地を深く結びつけるこの歴史の連なりが、お祭りの熱気とともに、まち全体から立ち上ってくるようでした。
重要伝統的建造物群保存地区である古き良き岩村本通りを、地域の方々が古式ゆかしい衣装でそれぞれのお役を演じ、雅楽の音色とともに歩を進める光景は、息を呑むほどの美しさです。衣装をご自身で着付ける方もいらっしゃるとか。細やかな小道具にも、受け継がれてきた職人の確かな技が息づいており、布や手仕事の美しさに、思わず目を奪われました。
何よりの魅力は、ただ歴史をなぞるのではなく、城下町に暮らす人々が自らのルーツに深い矜持を持ち、この祭りを手作りしていること。古い町並みに伝統の装いが溶け込む景色を眺めながら、「ああ、ここは本当に着物が似合う町だな」と、あらためて心から感じ入りました。私たちの町が持つ歴史の重みと、人々の営みの美しさを、これからも大切に紡いでいきたいものです。そんな思いも新たにしました。
Cold Dew
We have reached “Cold Dew,” a time when the air suddenly turns cool in the mornings and evenings, and the morning dew on the plants and trees brings a chill that signals the deepening of autumn.
Autumn Festivalutumn Festival
Autumn Festival
As the signs of autumn grew stronger, I visited the “Mikoshi Procession,” an autumn festival held in Iwamura’s castle town. The event was bustling with crowds over the course of two days.
The sight of local residents, dressed in traditional attire and playing their respective roles, marching down Iwamura’s historic main street to the strains of gagaku (traditional court music) was breathtakingly beautiful. The meticulous props were imbued with the time-honored craftsmanship of artisans, and I found myself captivated by the beauty of the fabrics and handiwork.
As I gazed at the traditional attire blending seamlessly into the old townscape, I felt once again, from the bottom of my heart, “Ah, this is truly a town where the kimono looks its best.”


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