春分 shunbun
春分の日は国民の祝日の一つで、自然をたたえ、生物をいつくしむ日とされています。恵那山麓ではもうすぐ桜まつりがはじまり、私たちはさくらの開花予想と天気予報を何度も確認します。日本で愛されてきた桜は「国花」として菊とともに愛され、自然の恵みと生命の息吹を感じさせてくれます。昼と夜の長さがほぼ等しくなり、天文学的に春の始まりとされて美しい節目となります。
出麹の渦とみかさぎ麹屋



陽が増えていく陰陽転化の日に、みかさぎ麹屋を訪ねました。春分も目に見えない菌との対話は続きます。この地域には神が宿っているといわれている二つの霊峰、恵那山と笠置山があります。沈丁花の香るこの時期に、みかさぎ麹屋はこの二つの霊峰が拝める恵那市大井町でひっそりと移転開店されました。
麹菌は「国菌」とされ、味噌や醤油、酢、みりん、日本酒などの発酵食品の風味の決め手。世界が認める日本の食文化は麹から始まっていると麹師の和田友美さん。私たちは発酵を行う小さな微生物たちに支えられていることを知ります。
和田さんは国際中医薬膳師としても活躍され、昨年のこの時期には蕗味噌やスギナ料理をいただき、春の苦みを教わりました。自然と調和をして郷土料理や日本の行事を大切にされています。季節に合った食材を組み合わせ、薬効や陰陽のバランスを活かす暮らしはこの先も求められると感じています。
みかさぎ麹屋の麹は、田植え、精米、洗米、蒸米~出麹まで全て手作業で行っています。そのいくつもある手作業の中、出来たての出麹後の写真を撮らせていただきました。私たちは人の手から作りだすモノの美しさに魅了されています。恵那山麓は米づくりに歴史があり、この土地のお米で作る麹は地域の強みになっていくのではないでしょうか。岐阜県恵那市は発酵のまちづくりに取り組んでいます。まちが強みとともに発展することを望んでいます。
ゑなの結とは
私たちは恵那山のふもとでフリーペーパーを発行している任意団体です。本当の意味で“誰一人取り残されない”のは季節の移り変わりではないでしょうか。また美しい自然から、地域の強みや魅力を教えられているのは、私たちだとも感じています。 心を豊かにするこの地域のひとときを二十四節氣とともに発信。そしてこの地のスタートアップから、インタビューや寄稿を通したコンテンツは、恵那山の頂きより「ヤッホー!」と叫ぶように、多くの人々に届いたらいいなと思っています。
We are a voluntary organization that publishes free papers at the foot of Mt. Ena. Isn't it the change of seasons that truly means that no one is left behind? I also feel that we are the ones who are taught the strengths and charms of the region by the beautiful nature. We will transmit a moment of this region that enriches the mind with 24 seasons. And I hope that the content through interviews and contributions from startups in this area will reach as many people as possible like shouting "Yo-ho!" from the top of Mt. Ena.
コメント