立秋 | 2026 「天空の町」飯地高原自然テント村で、星空を感じる

二十四節氣

立秋

暦の上では「立秋」を迎えました。厳しい暑さの中にも、夕暮れ時にふと通り抜ける風や、ひぐらしの鳴き声に、ほんの少し秋の気配を探したくなる季節ですね。もうすぐお盆。ご先祖様をお迎えし、今ここにある命や繋がり、過去から受け継がれてきたものに静かに思いを馳せる時期でもあります。

インディゴ(C₁₆H₁₀N₂O₂)

通学路や家の近くで、草が伸び放題になっている畑を見たことがありませんか? 使われなくなってしまった「耕作放棄地」と呼ばれる場所が、恵那山麓でも少しずつ増えています。社会の課題として語られる言葉ですが、私たちはそこを「これから新しい青色を描けるキャンバス」だと捉えています。その土に蒔いてきた種。それが「藍」です。

恵那山麓では、江戸時代の末期まで藍染めが日常的に行われていました。お盆にご先祖様に思いを馳せるように、200年前のこの町の人々が纏っていたであろう美しい「青」を、もう一度再現したい。そう思っています。

藍の魅力は、なんといっても「葉が持つ力」にあります。 特に、藍の葉が最も青々と茂るこの「立秋」前後の時期にしかできない「生葉染め(なまばぞめ)」には、植物の命の鮮度がそのまま色になる魔法のような瞬間があります。

実は、あんなにも鮮やかな緑の葉っぱの中に、最初から青い色があるわけではありません。 摘み取ったばかりの新鮮な葉を揉み出すと、葉っぱの中にある成分(インジカン:C₁₄H₁₇NO₆)が酵素と混ざり合います。そして、黄緑色になったその液から布を引き上げ、立秋の風――つまり『空気(酸素)』に触れさせた瞬間に、見えない化学変化が起こり、鮮やかなインディゴの青色がフワッと浮かび上がるのです。

葉っぱの中にある見えない力が、外の空気に触れて、初めて鮮やかな青として形になる。

それはなんだか、皆さんが胸の奥に秘めている想いや可能性が、誰かとの出会いや温かい「言の葉(ことのは)」に触れること――そんな大地の豊かな恩恵と結びついて輝き出しているように感じます。

Beginning of Autumn

Beginning of Autumn

According to the calendar, we have reached the “Beginning of Autumn.” Even amid the intense heat, I sense the approach of autumn in the gentle breeze that suddenly sweeps through at dusk and in the chirping of the cicadas. Obon is just around the corner. It is a time to welcome our ancestors and quietly reflect on the lives and connections we have here and now, as well as the traditions passed down to us from the past.

Indigo (C₁₆H₁₀N₂O₂)

At the foot of Mount Ena, indigo dyeing was a daily practice until the late Edo period. Just as we reflect on our ancestors during Obon, I want to recreate the beautiful “blue” that the people of this town likely wore 200 years ago. That is my hope.

A compound found within the leaves (indicane: C₁₄H₁₇NO₆) mixes with enzymes. Then, when the cloth is lifted from the liquid—which has turned yellow-green—and exposed to the breeze of the start of autumn—that is, “air (oxygen)”—an invisible chemical reaction occurs, and a vivid indigo blue gently emerges.

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